前回の記事(カラーフィルム編)の続きとなる今回、取り上げるのはモノクロフィルム。もともと単色を表すモノクローム (monochrome) という単語ですが、日本では白黒を意味する言葉として浸透しています。ちなみに英語では”Black and white”、そのままですね。
モノクロ撮影の被写体は光、そして影です。もともと写真というものは、レンズを通して入ってきた光の記録。もちろんカラー写真でも光は重要な要素で、常に光を中心に画を組み立てていきますが、色の要素をなくすことで結果的により強く光や構図を意識させられます。
そんな単なるノスタルジアだけでは魅力を語れないモノクロ写真。今回はシンプルに2種のフィルムを、そのフォトスタイルによる印象と演出の観点で比較してみたいと思います。