Case 2『いわて蔵ビール』の裏側

Case 2 ブランドコンセプト

いわて蔵ビール

小林 孝太朗(デザイン・ディレクター)

2020年4月に発売した『事例で学ぶブランディング ランドーのデザイン戦略大公開』に収録する事例をプロジェクト担当者が舞台裏や背景を交えながらご紹介します。

LandorBook_KuraBeer_Top

このプロジェクトにどのように関わったのか?

このプロジェクトは、いわて蔵ビールのある岩手一関に何度も足を運び、醸造所や酒蔵を見学し話を伺い、クライアントの人柄や、地域、環境への学びを深めながら進めていきました。

いわて蔵ビールのみなさんの素朴でハートフルな人柄や思いを、ブランディングとしてどう成立させるべきか。ビジネスライクな仕事も多い中、こうした点を総合的に考えることが本プロジェクトの魅力でありチャレンジでもありました。

デザイン開発に関しても、いわて蔵ビールは通常のプロジェクトとは異なり、CI開発チームやパッケージ開発チームなど様々な知見を織り交ぜながらアイデアを出し、ブランドマーク開発や展開デザイン、パッケージ開発などを行いました。例えばオリジナル書体やグラフィックパターン制作では、麦や墨という素材を使って絵を描くなど、手を使った温もりを大切にしながら表現しました。

社内的には多くの人が関わることで良い部分も大変な部分もありましたが、貴重な体験ができる楽しいプロジェクトとなりました。現在も季節ごとのフレーバー展開開発などさらに広げた活動を進めています。

『事例で学ぶブランディング』発売に際して皆様へのメッセージをお書き下さい。

様々な背景や課題によってブランディングの内容も変わりますが、この本を読んでいただくことで「Brand + ing」:ブランドの根幹にあるコンセプト + それらを伝えるためのデザインや体験などの開発プロセスを理解いただけるかと思います。是非この本がブランディングをする上でお役に立てれば嬉しく思います。

0I2A2321_thumbnail小林 孝太朗(Kotaro Kobayashi)

コンシューマーブランドのブランディング、デザイン戦略、プロトタイピング、パッケージデザイン、商業施設、航空会社等の幅広いブランディングなどを担当。主な実績では、森永乳業、アサヒ飲料、キリン、AJINOMOTO、いわて蔵ビール、グランスタなど。

LandorBook_0事例で学ぶブランディング
ランドーのデザイン戦略大公開
ISBN:978-4-8025-1144-5
定価:本体2,800円+税
仕様:B5判/192ページ
出版社:ビー・エヌ・エヌ新社 (2020/4/20)
著者:ランドーアソシエイツ
デザイン:ランドーアソシエイツ
Scroll to Top