Studio Visit: VOYAGE GROUP

「良いアイデアは素晴らしい環境から生まれる！」

ランドーはクリエイティブに対するこだわりと同じくらいスタジオ環境にもこだわっていますが、他のスタジオはどうなんだろう？どんなこだわりを持っているのだろう？そんな疑問から始まったのが、この企画。素晴らしいスタジオ風景を定期的に紹介しています。

第3回は「VOYAGE GROUP」。2011年に社名をECナビから変更し、インターネット領域において既存事業を拡大しながらも新領域事業への挑戦を続けている同社。なんとオフィスのテーマはランドーと同じ船！ただし、船は船でも海賊船。

ランドーのフェリーボード「クラマス号」が海賊船に遭遇する模様をご覧ください！

オフィスは渋谷の神泉。まずはエントランスのサインで記念撮影。

エレベータを降りると独特な世界観が目に入ってきます！

VOYAGE GROUPをはじめ、グループ会社名が連なっているサイン。受付の電話がその下にありますが、電話をかける前に思わず見入ってしまいました。

待合スペースの椅子も凄いの一言。これから本当に海賊船の船長に会うような気分になってしまいます。

受付のあるフロアーは主にMTGルームで構成されていますが、それぞれ「アフリカ」「ユーラシア」「アトランティス」など、大陸名が名付けられています。

ユニークなのは名称だけではありません。それぞれの部屋が、ガラス、段ボール、船に使うロープなど、素材にこだわった作りとなっています。そして航路のように床から伸びる白いラインが部屋の中を横断し、ひとつなぎの壮大な世界観を作り出しています。

パーティションで区切られた典型的なMTGルームも、アイデア次第で個性的に演出できる秀逸な例。アクセントになっている壁面の模様は空から見たオフィスと渋谷の街並み。同じモチーフでありながら素材を変えることで雰囲気を変えています。

すべてのMTGルームからアクセスしやすい場所にはカフェも。

コーヒーもエチオピア、ホンジュラス、ルワンダなど、世界を感じさせる徹底ぶり。

言われたことをやるのでなく、既存のルールを打ち破り新しい社会やサービスを創出する事を「海軍になるな。海賊であれ。」と端的に自分達らしい言葉で表現しています。多くの企業にとって素晴らしい参考例になりますね！

茶室のような趣きの「ジパング」。前回訪問した「Yahoo! JAPAN」にも畳のスペースがありましたが、やはり靴を脱いで足を伸ばせる畳はいいですね！

そして海賊船の目玉とも言えるAJITO。「近未来的海賊の隠れ基地」をコンセプトに設計された象徴的存在の社内BAR。

「社員同士が向き合ってコミュニケーションできる遊び心のある空間。“アジト”という組織的な連帯感に繋がっていけば」というデザイナーの思いが入り口に飾られています。

この写真だけを見るとお洒落なカフェスペースのようにも見えますが、、、

反対側にはお店が開けそうな程充実した様々なお酒が！ほとんどのお酒は自主的に社員が持ち込んだもの。当初はスペースを作っても有効利用されず企画倒れになってしまったり、お酒を飲めるスペースによるトラブル等もあるかもしれないと思ったそうですが、デザイナーの思い以上のAJITOとして機能しているそうです。

訪問したのは昼間でしたが、AJITOの良さはやはり夜！と言う事で、夜の写真もお借りして紹介。

同じ場所でありながらライティング効果もあり、ONとOFFと楽しめる素晴らしい空間です。

フロアを移動してインターナルスペース。入り口には創業時の想いと価値観が掲載されています。背景にあるWantedの方が気になる？

入った瞬間に全体が見渡せるようなオープンな空間となっています。役職にかかわらず、皆同じデスクに並んで業務にあたっています。非常にリラックスしながらも心地よいテンションを感じる雰囲気でした。

さらに場所を移動して一階へ。ビルに入った時に真っ先に気になったスペースです。

「OASIS」と呼ばれるライブラリー＆カンファレンススペース。

天井が高くオープンなスペースでありながら、照明効果もあり落ち着いた空間となっています。

本棚には様々な漫画が並んでいますが、これも社員が自主的に持ってきたもの。漫画好きの社長の比率が多いという噂も。。。

海賊船だけにワンピースはマストアイテムですね！

もちろん漫画だけでなく専門書からデザイン書まで、本の種類は多岐に渡ります。

今回案内してくださったのは、広報を一手に担う古参のメンバーでもある江頭さん。VOYAGE GROUPは人材が宝と言っても過言ではない程重要なだけに、社員のモチベーション向上、そして理想とするカルチャー醸成に力を入れて取り組んできたとのこと。その中で環境が果たした役割は非常に大きく、AJITOをはじめとした環境の変化が引き金となり改革が進んだそうです。海賊船とだけ聞くとIT企業のトレンド的なオフィスデザインのようにも感じますが、10年以上も前から積み重ねてきた実績には強い説得力があります。