Inspiration Theater: Reviving Legends

今回は少し古い事例ですが、昨年(2015年)カンヌの「クリエイティブデータ部門」でゴールドを獲得した旧国立競技場のファイナルイベントでフィナーレを飾った「Reviving Legends」をご紹介します。

 

旧国立競技場、最後の日をどう演出するか

今年の夏はリオオリンピックやパラリンピックでの日本人選手の活躍で大いに盛り上がり、閉会式では「次は東京」という気持ちになった方も多いと思います。その2020年の東京大会のメイン会場として建てられるのが新国立競技場ですが、建て替えらる前の旧国立競技場は1964年の東京五輪のメイン会場でした。約50年の歴史には数多くの名勝負があり、人々の記憶に残っています。このプロジェクトはそんな旧国立競技場の最後の日(2014年5月31日)に開催されたイベントのフフィナーレで行われたプロジェクトです。最新のテクノロジーを活用した演出は非常に美しく感動的なものだったのではないでしょうか。

 

テクノロジーの進歩と表現の進歩

このプロジェクトではプロジェクションマッピングの技術を中心とした、多くの最新の技術を取り込んだ演出がなされています。これはおそらく10年前ではできなかった表現だったのではないでしょうか。テクノロジーの進歩とともに表現できることはどんどん増えていきます。しかし、表現しようとしていることはシンプルなもののように思います。テクノロジーをどう使い、どう表現するのか、ここに単なるPRイベントや広告を超えたアートとしての可能性を感じます。2020年の東京オリンピックの開会式がどんなものになるのかが今から楽しみになる作品です。

Scroll to Top