ディレクターの「視点」

IMG_2447僕は、「視点」をテーマに今回は去年見た面白いクリエイティブワークをご紹介します。

まず画像を見て頂きたいのですが、大きな円形の窓にステンドグラスの様に点描画の様な絵が描かれています。一体これは、何で描かれていると思いますか?

実は、すべてグミキャンディで1粒1粒窓に貼付けて描かれています。去年エスパス ルイ・ヴィトンで行われた展覧会のアート作品です。甘くて透明のグミキャンディによって、ユートピア(理想郷)を描いた作品です。普段であれば、食べるこ とを目的とされたものですが、視点を変えてグミキャンディ<甘い、透明>という概念的な意味合いを、どこか儚いユートピアのイメージと重ね合わせることで そもそものグミキャンディの目的とは全く違う役割を果たしメッセージを伝えています。

また、興味深いのは誰もが知っている日常的なモノが見せ方を変えるだけで全く新しい見え方、価値に変容されていることです!

人は、日常の行動や、記憶の中に、知らぬ間に「こういうものだ」と固定観念が働きます。しかし、ほんの少し視点を変えただけで、全く新しい解釈、理解が生まれます。

今回ご紹介させて頂いたのはアート作品ですが、ブランドも、ほんの少し視点を変えて見るだけで、全く同じブランドなのに新たな魅力を発揮したり、正確なメッセージを発信します。そのほんの少しの視点を変え、拡げるところにデザインの役割があるのだろうと思います。

創業者のウォルター・ランドーが言った「製品は工場で作られるが、ブランドは心の中で創られる」という言葉があります。これも言い換えれば、製品のみの視点から、ブランドが人々に様々な接点でどういう体験を提供するかという視点に拡げた話に解釈できます。

堅苦しい話になってしまいましたが、日常も視点一つで新鮮に見えたり、マンネリ化したりと視点とはとても奥深いですね。
ただ、シテン、シテンと書きすぎて目が回ってきました。。。

さて次回は、内藤礼さんの作品をご紹介させて頂きたいと思います。

おたのしみに!

詳しく見たい方は、下記の公式サイトをご覧ください。
http://www.espacelouisvuittontokyo.com/ja/past/traces

 

Kotaro Kobayashi Design Director

 

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